Archive for the ‘お知らせ’ Category

耐震住宅への改装と節税・補助金

2014-05-27

 

Q:

この度、中古の木造住宅を取得します。住宅の入居前に耐震改修を行う予定なのですが、なにか税金面で優遇措置はありますでしょうか。

 

A:

一定の要件を満たす場合には、各種減税措置を受けることが可能となります。

また、自治体によっては耐震改修工事に一定の補助を受けられる可能性がございます。

 

この点は、平成26年度税制改正による措置であり、従前から耐震住宅等を取得した場合には、各種減税措置が講じられておりました。平成26年度税制改正によって、中古の住宅を取得し、取得後に耐震改修等を行って一定の耐震住宅とした場合にも、各種の減税措置を受けられることとなっております。

この場合、留意点として、住宅の取得等の日までに一定の申請が必要な点、住宅の取得等の日から入居等の日までの間に一定の証明を受けることが必要となります。

 

各種減税措置は、所得税の住宅ローン減税、直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税等、一定の相続時精算課税の特例、不動産取得税の特例などが用意されておりますが、各減税措置毎に要件が規定されており、必要な手続き、時期も異なっているため、やや複雑な内容となっておりますので、ご検討される際には専門家にご相談されることをお勧め致します。

 

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消費税の簡易課税による節税対策と過誤事例

2014-05-23

Q:

当社(A社)は3月決算なのですが、平成25年3月にB社と合併し、合併直後の3月に多額の設備投資を実施する予定です。当社はここ数年売上高が低く、H25年3月期の基準期間における課税売上高は1,000万円以下です。また、過去に節税対策として簡易課税制度選択届出書を提出しておりました。

なお、被合併法人であるB社の当該基準期間における課税売上高は1,000万円超です。

このような場合、消費税の節税の観点からどのような対策が必要となりますでしょうか。

 

A:

合併事業年度で原則課税の適用による消費税の節税を検討すべきと考えます。平成25年3月に多額の設備投資を実施する予定とのことですが、当該設備投資により消費税が還付申告等になるようであれば、原則課税と簡易課税を継続する場合のそれぞれのケースの消費税額を試算の上、有利な課税方法を検討することとなります。

 

このケースの場合、過去に提出した簡易課税制度選択届出書に注意が必要です。合併法を行った日の属する課税期間の納税義務の有無は、合併法人の基準期間における課税売上高または被合併法人の当該基準期間に対応する期間における課税売上高のうち、いずれかが1,000万円を超えているか否かにより判定します。しかし、簡易課税制度の定期用の有無は、合併法人の基準期間における課税売上高のみによって判定します。

そのため、特に不適用届出書等を提出しない場合には、合併事業年度は簡易課税が適用され、設備投資による還付申告等が難しくなります。

 

(参照 平成26年5月15日 税理士会 税理士職業賠償責任保険の事故例)

 

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相続財産に係る土地の取得費加算の特例 所得税の申告後に相続税額が確定する場合は、所得税の更正の請求が必要に

2014-05-21

Q:

先日相続が発生し、私は土地を相続しました。また、その土地は相続からしばらくして売却しております。

今般、所得税の確定申告を行うのですが、土地の取得費加算の特例を利用して、相続税を土地の取得費として加算したいものの、所得税の確定申告期限後に、相続税の申告を行う予定であり、所得税の確定申告時点では、かかる相続税額は確定しておりません。

このような場合、どのようにすれば宜しいでしょうか。

 

 

A:

相続税の確定申告前に所得税の確定申告を行う必要がある場合、相続税額が確定しておらず、土地の取得費の特例が受けられない。この点に配慮し、下記のような通達により手当されていた。

 

 

【租税特別措置法関係通達 39-15  所得税の確定申告後に確定する相続税額】

措置法第39条第1項に規定する資産を譲渡した場合において、当該譲渡の日の属する年分の所得税の確定申告書を提出した後に相続税の申告書の提出期限が到来し、当該提出期限内に当該相続税の申告書の提出により相続税額が確定したため、納税者から同項の規定の適用方について申出があり、かつ、同条第3項に規定する書類の提出があったときは、同条第1項の規定を適用することができる。

 

 

つまり、一定の手続きを踏めば、所轄税務署長の職権等により同規定の適用を受けることができました。

 

しかし、この点について、平成26年度税制改正があり、相続税の確定申告前に同特例にかかる所得税の確定申告を行う必要がある場合の取扱いが法令で規定されました。

 

改正後は、相続税の期限内申告書を提出した日の翌日から2か月以内に更正の請求をすることで、土地等に係る取得費加算の特例を適用することができることとなりました。

そのため、仮に更正の請求期限である2ヵ月を経過してしまうと還付を受けることができなくなるので注意しなければなりません。

 

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貸手と借手で認識が異なるリース取引の消費税率

2014-05-18

Q:

当社は、平成26年3月に営業車両をリース取引で取得しました。当社はこのリース取引をファイナンスリース取引と認識しており、同月中に引き渡しを受けたため、5%の税率により仕入税額控除を行っております。

ところが、平成26年4月分のリース料が消費税率8%で請求されました。リース会社に確認したところ、先方ではこのリース取引をオペレーティングリース取引と認識しているため、平成26年4月分以降は8%の税率が適用されるので、今後は8%でリース料を請求するとのことでした。

当社はすでに5%で仕入税額控除を行っているのですが、平成26年4月分以降のリース料についてどのように取り扱えばよいのでしょうか。

 

A:

貸し手側の認識に基づく消費税率が適用されるため、平成26年4月分以降のリース料について、御社においても8%の税率で仕入税額控除することとなります。

具体的には、既に仕入税額控除を受けた5%について仕入対価の返還があったものとしたうえで、改めて8%の税率により仕入税額控除することとなります。

なお、貸し手側の認識に基づく消費税率が適用されるため、逆に御社がオペレーティングリース取引と認識し、リース会社がファイナンスリース取引と認識するリース取引がある場合には、平成26年4月分以降のリース料であっても、5%の税率により仕入税額控除することとなります。

 

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平成26年度税制改正により、相続財産に係る譲渡所得の課税の特例が縮減されております

2014-05-17

Q:

先日相続が発生し、私は土地を相続しました。相続の際に相続税を支払ったのですが、その土地に係る相続税相当額を、土地の取得費として加算することができるのでしょうか

 

A:

現行の税制では、相続した土地に係る相続税相当額を取得費に加算することができる特例があるため、相続した土地等に対応する部分の相続税相当額も、土地の取得費に加算されます。

 

しかし、この点について、平成26年度税制改正があり、この特例の適用範囲が縮減されております。

 

現行の税制では、相続した全ての土地が対象となっておりましたが、平成27年1月1日以後に開始する相続では、相続した土地のうち、実際に譲渡した土地に係る相続税相当額のみが、特例の対象として取得費に加算することができ、譲渡していない土地は、その土地に係る相続税相当額は取得費に加算することが出来なくなっています。

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個人版事業再生税制 土地の資産評定損は、必要経費に算入できません。

2014-05-15

Q:

平成26年度税制改正で創設された、いわゆる“個人版”の事業再生税制の適用を受けることを予定しております。私が営んでいる事業では大きな工場があり、含み損が多額に発生しています。一定の要件を満たす場合には、資産の評価損相当額を必要経費に算入できるそうですが、工場の土地建物について評価損を必要経費に算入できますか。

 

A:

工場の建物については、一定の債務処理計画に基づき債務免除を受け、対象資産の評定を行う等の要件を満たすことにより、評価損相当額を必要経費に算入できますが、工場の土地(敷地)については、評価損相当額を必要経費に算入することはできません。

個人版事業再生税制において、評価損相当額を必要経費に算入できる対象資産は、減価償却資産、繰延資産及び繰延消費税額等だけであり、土地は対象となりません。個人は法人と異なり、必ずしも十分な帳簿管理が行われない可能性があること等から、土地は対象から除かれています。

 

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個人事業者の小規模企業共済等掛け金等控除の範囲が拡大されております

2014-05-14

【質問】

私は、民宿を営んでおり、常時使用する従業員は10名なのですが、中小企業基盤整備機構が運営する小規模企業共済に加入する場合、その共済掛け金は、税法上なんらかの優遇措置はありますか。

 

 

【回答】

小規模企業共済の掛け金全額が、小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となります。

 

小規模企業共済制度は、中小企業基盤整備機構が運営する共済制度で、小規模事業者が事業を廃止した後の生活費等に充てるための共済制度です。

 

従来は、常時使用する従業員が20人(商業とサービス業では5人)以下の個人事業主やその経営に携わる会社の役員等が加入対象者とされておりました。

 

しかし、今般、平成26年度税制改正および平成26年4月に施行された小規模企業共済法施行令により、小規模企業共済制度の加入対象者の範囲が拡大され、具体的には、宿泊業または娯楽業を営む者については、常時使用する従業員が20名以下に引き上げられました。

 

これにより、従来制度の加入対象者でなかった、常時使用する従業員数が6名~20名である個人事業者等も制度に加入することが可能となり、その支払いった共済掛け金は、小規模企業共済等掛金控除の対象として、所得控除の対象となります。

 

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支払う給与等が増加した場合の税額控除制度(所得拡大促進税制) 平成26年度の税制改正により、適用を受けられなかった過去分も救済される場合があります。

2014-05-12

Q:

アベノミクス効果もあり、昨今、従業員の雇用を増やしたり賃上げを行う企業をしばしば耳にしますが、当社でも昨年より雇用増と賃上げを実施しています。

支払う人件費が増えた場合に増加した給与等の10%相当額を税額控除できる制度(所得拡大促進税制)については、平成26年3月決算では残念ながら要件を満たせず、適用を受けられませんでしたが、平成26年度の税制改正により要件が緩和され、平成27年3月決算で平成26年3月決算分も税額控除を受けられる場合があると聞きました。

どのような場合に、平成27年3月決算で平成26年3月決算分も税額控除を受けられるのでしょうか?

 

A:

次の3つの要件を平成26年3月決算でも平成27年3月決算でも満たす場合に、平成27年3月決算において、平成26年3月分も加えて税額控除を受けることができます。

①    国内雇用者の給与等が、基準年度(25年3月期)の国内雇用者に対する給与等より「2%以上増加」すること。

②    国内雇用者の給与等が、前期の国内雇用者の給与等以上であること。

③    継続雇用者の平均給与等が、前期の継続雇用者の平均給与等を超えること。

例えば、平成26年3月決算において①の増加割合が3%であった場合には、改正前の要件である増加割合5%以上を満たさないため、平成26年3月決算では税額控除を受けることはできません。しかし、増加割合2%以上という改正後の要件は満たしています。このような場合には、平成27年3月決算において改正後の要件を満たすことで、平成27年3月決算で、平成26年3月決算分を上乗せして税額控除することができます。

税額控除の上乗せは、あくまでも平成27年3月決算で所得拡大促進税制の適用を受けることが前提となるため、たとえ平成26年3月決算が改正後要件を満たしていたとしても、平成27年3月決算が要件を満たしていない場合は適用できませんので、注意が必要です。

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消費税の簡易課税制度が変更となります。新規適用の際は、届出日にご注意ください

2014-05-11

平成26年度税制改正にて、消費税の簡易課税制度のみなし仕入れ率について改正があり、下記のように変更されております。

 

事業の種類

みなし仕入率

改正前

改正後

金融業および保険業 60%(第四種) 50%(第五種)
不動産業 50%(第五種) 40%(第六種)

 

この改正は、平成27年4月1日以後に開始する課税期間から適用されますが、次のような経過措置が設けられております。

 

平成26年9月30日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出した事業者は、平成27年4月1日以後に開始する課税期間であっても、当該届出書に記載した適用開始課税期間の初日から2年を経過する日までの間に開始する課税期間、つまり強制適用期間(主に2年間)は、改正前のみなし仕入率により消費税額の計算を行うことが可能となっております。(改正消令附則4)。

 

なお、法人事業者、個人事業者の別、決算日によって適用関係を個別に検討する必要がございますので、具体的な適用に際しては、専門家にご相談されることをお勧めいたします。

 

 

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4月から新設法人の消費税免税制度が変わりました。ご注意ください!

2014-05-09

消費税といえば、4月から税率が8%にアップしたことをご存知でない方はいないと思いますが、他にも消費税に関する重要な改正が4月から適用されています。

これまで、新たに設立された法人は、資本金が1,000万円未満であれば当初の2年間は消費税が免税でした。しかし、4月以降に設立された法人については、株式の50%超を同一の株主グループ(法人だけでなく個人も含み、一定の親族や特殊関係者等も含まれます。)に保有されている場合には、当初の2年間も免税にならない可能性があります。

資本金1,000万円未満の新設法人にもかかわらず当初の2年間が免税にならない場合とは、前述の株主グループやその株主グループに支配される他の法人に、多額の課税売上がある場合です。具体的には、新設法人の基準期間に相当する期間において、5億円超の課税売上がある場合です。

従って、5億円超の課税売上高が常時発生している個人が新たに法人を設立した場合や、5億円超の課税売上高が常時発生している法人の子会社や兄弟会社等を設立したような場合には、上記に該当することになります。

これまでは、大きな企業グループであっても、新規事業を新設の子会社で実施する場合等に当初の2年間は免税となることがありましたが、4月以降はこのようなケースでは免税にならないことがほとんどです。ご注意ください。

新設法人の消費税免税制度についてさらに知りたい!という方は、こちらまでお願いいたします。

 

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